成人の体内には約200gのカリウムが含まれています。
大部分は細胞内に存在していますが細胞外液のナトリウムと相互に左右しながら細胞浸透圧を維持したり、水分を保持するのに重要な役割もしています。
日本では成人1日2500~3000mgが目標量とされています。
通常の食事では心配することはありませんが、一部を制限したり偏った食生活の場合、過剰摂取に注意する必要もあります。
カリウムは体外に余分な水分を出してくれるので、血圧を下げたり浮腫みを減らし沢山摂った方が身体に良いと思われがちです。
しかし、極端な食生活では摂り過ぎてしまうこともあります。
特に腎機能が低下している人や家系遺伝で腎臓病になりやすい要因を持っている人は注意しましょう。
また、カリウムは生野菜と果物に豊富なことは知られていますが、大豆など豆・豆製品、イモ類、海藻に多いことも知ってください。
例えば、パンやご飯の主食を豆やイモ類に変えた場合、食生活が体内のミネラルバランスを変えます。
また、タンパク質が増え過ぎた場合、肝臓や腎臓にも負担がかかり内臓疲労が起こる場合があります。
この場合、塩分を摂ったり、コウジなど消化酵素を持つ調味料や食材で消化や代謝を促す工夫をするのがおススメです。
また、生・煮る・焼くなど色々な調理法で食べることがバランスを保つ一つの方法となります。
一つの視点だけでなく、色々な視点から食を捉えてみませんか。
管理栄養士 高山益実
2018.02.26